大切なモノ〜おまけ〜



「〜〜〜♪」

「どうしたんだ?ご機嫌じゃないかアレン」

「うんっ、だってね、…今日知らないおねえちゃんとおにいちゃんたちが遊んでくれたの!」

「ほう、それは良かったね」

「うんっ!」

アレンは余程嬉しかったのか、滅多に無いほどご機嫌だ。

「どんな子と遊んだんだい?」

「えっとね、黒い髪のかわいいおねえちゃんと、オレンジ色の髪の毛のおにいちゃんと…、あと」

「あと?」

「黒い髪のパッツンのおにいちゃん!」

パッツン?!

この言葉にマナは転けそうになった。

「い、一体どこでそんな言葉覚えたんだい?」

少々引きつりながら聞いてみる。

しかしなおもアレンは嬉しそうだ。

「んとね、オレンジ色のおにいちゃんが言ってたの!」

………。

「……そ、それは良かったね…」

「えへへ〜、うんっ!」

この日、マナは暫く引きつったままだった。嬉しそうなアレンを眺めつつ。